患者さんは、4歳の可愛い可愛い男の子です。
花火をしている最中に、熱傷されました。
近医である〇〇皮膚科を受診。ガーゼ処置だったそうです。
ママ友に相談すると、「湿潤療法」を勧められたそうです。
そこで、「湿潤療法」に関して調べていると、当院のホームページにたどり着いたそうです。
しかし、遠方だったために、お住いのお近くで「湿潤療法」をしているとホームページ上に書いてある〇〇病院を探されて受診されました。
そこの医師から
「手はハイドロコロイドで治療しましょう。
しかし、膝の熱傷は深いので感染するかもしれないので、ガーゼ処置にしましょう。」
と言われたそうです。
翌日受診すると、前日とは違う医師から
「熱傷が深いところは、湿潤療法の適応ではないです。
ガーゼで乾燥させた方が良い。水疱膜は取らないように。」
と言われたそうです。
ご自分で調べられた「湿潤療法」と何か違うと思われた母親が心配になり、ご遠方より当院を受診されました。
もちろん、深い熱傷でも湿潤療法で治療することが出来ます。
ガーゼを当てて乾燥させると、余計に傷が深くなります。
また、水疱膜は感染源になりますので、切除しなければなりません。
〇〇病院では残念ながら、正しい湿潤療法はしておりませんでした。
この様に、正しい「湿潤療法」をしていないにもかかわらず「湿潤療法」をしているとホームページに書いてある医療機関を散見いたします。
患者さんが可愛そうです。本当に残念な事です。
「湿潤療法」を創られた夏井睦先生が、昨年12月14日に「なつい式湿潤療法」を商標登録されました。
あまりにも、全国に「なんちゃって湿潤療法」をしている医療機関が多いからです。
(ちなみに当院は、「なつい式湿潤療法」をしている医療機関として、第1号に認定して頂きました。)