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腹部の粉瘤(アテローム)です。(くりぬき法)

術中(粉瘤被膜を摘出)

 患者さんは30代 女性です。
数年前より腹部に粉瘤が有ったそうです。
数日前から腫れてきたそうです。
そこで、近医皮膚科を受診され抗生物質を処方されました。
しかし、一向に腫脹が収まらない為に、当院受診されました。
「抗生物質を内服してとりあえず様子を見ましょう。」
と他院言われ、様子を見ていたが全く改善せず、色々と調べられて当院へご受診される患者さんは、本当に多いです。
 粉瘤は、毛穴の中に皮脂が溜まる病気ですから、抗生物質はほとんど効果御座いません。当院では術前に抗生物質を処方することは御座いません。
抗生物質を処方する場合は、術後感染した場合のみです。
(抗生物質を処方した症例は、過去1年間(約300症例)で2例です。その患者さんには、3日間抗生物質を内服して頂きましたら、治りました。)
 くりぬき法で手術致しました。
また、当院では、術後創部は湿潤療法で治療致しますので、一切消毒は致しません。よって、術後処置の際の痛みはほとんど御座いません。
(術後創部の消毒はもの凄く痛いです。組織が破壊されるので、創部が深くなります。そして、消毒する事によって、皮膚を守ってくれている皮膚常在菌が死滅する為に、逆に感染し易くなります。)

粉瘤(アテローム)摘出 術前

術前

粉瘤(アテローム)摘出 術中(粉瘤内容物を排出)

術中(粉瘤内容物を排出)

粉瘤(アテローム)摘出 術中(粉瘤被膜を摘出)

術中(粉瘤被膜を摘出)

粉瘤(アテローム)摘出 術直後

術直後

粉瘤(アテローム)摘出 術後7日

術後7日

粉瘤(アテローム)摘出 術後14日

術後14日

 

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