【症例紹介】頚部粉瘤(首のアテローム)
くりぬき法で根治手術|再発を繰り返した20代男性の症例
「首にしこりができて腫れや痛みを繰り返し、
『粉瘤(アテローム)かもしれない…』と不安に思われていませんか?」
こんにちは。
大阪市淀川区・新大阪にある
こおりたひろ整形形成外科クリニック 院長の郡田です。
今回は「頚部(首)の粉瘤」を繰り返し再発された患者さんの症例を
ご紹介します。
首の粉瘤は見た目の問題だけでなく、
腫れや痛みで日常生活に支障が出ることもあります。
特に再発でお困りの方に参考になる内容です。
頚部にできる粉瘤(アテローム)とは?
粉瘤(ふんりゅう、アテローム)は、皮膚の下に袋状の被膜ができ、
その中に角質や皮脂が溜まる良性腫瘍です。
首にできると「しこり」として触れ、腫れや痛みを伴うことがあります。
- 放置すると腫れて炎症を起こす
- 中身だけ出しても、被膜が残れば再発する
- 根治には被膜ごと摘出する必要がある
患者さんについて
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20代男性
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4年前から頚部に粉瘤あり
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他院で2回手術を受けたが、被膜を摘出していなかったため再発
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再発を繰り返すため、当院を調べて下さり、ご遠方から受診
当院での手術方法|くりぬき法
当院では、粉瘤手術は 「くりぬき法」 を用いています。
くりぬき法は、小さな穴から粉瘤の内容物を出した後、袋状の被膜をしっかり取り出す方法です。
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切開法に比べ、傷跡が小さい
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再発のリスクが低い
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手術時間が短く、患者さんの負担も少ない
傷はきれいに治癒。今後の再発リスクも低い状態です。
術後処置について|痛みの少ないなつい式湿潤療法
当院では術後処置になつい式湿潤療法を行っています。
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消毒を一切使用しない
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ガーゼ交換による痛みがない
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自然治癒力を最大限に活かす
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抗生物質も原則不要
そのため、術後の処置による痛みは最小限です。
よくある質問(FAQ)
Q. 頚部粉瘤はなぜ再発するのですか?
A. 内容物だけを出しても、袋状の被膜が残っていると再発します。
再発防止には、被膜を完全に摘出する必要があります。
Q. 手術は痛いですか?
A. 局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。
術後もなつい式湿潤療法により、処置の痛みを抑えることができます。
Q. 傷跡は目立ちますか?
A. くりぬき法は切開範囲が小さいため、傷跡はほとんど目立ちません。
特に首は傷が隠れやすい部位です。
Q. 健康保険は使えますか?
A. 粉瘤の手術は健康保険が適用されますので、ご安心ください。
まとめ
今回の患者さんは、他院で2度手術を受けても再発を繰り返しておられましたが、
当院でのくりぬき法+なつい式湿潤療法により、根治的に治療できました。
頚部の粉瘤でお困りの方は、放置せずに専門医へご相談ください。