患者さんは、30代 女性です。
数年前から背部に粉瘤(アテローム)が有り、5年前に一度他院で手術を受けられました。その先生からは、
「とりあえず中身は出しとくけど、袋までは出せないから、再発したら袋まで取ってくれる所で手術してもらって下さい。」
と言われたそうです。
その数年後、やはり再発した為に、色々と調べられ、ご遠方より当院受診して頂きました。
くりぬき法で手術いたしました。
術後は、もちろん湿潤療法で加療致しました。
よって、一度も消毒はしておりません。
術後感染状態にはなりませんでしたので、抗生物質は処方しておりません。
術後翌日より毎日、創部にシャワーを直接かけて、お湯で流して頂きます。
これが、一番の感染予防となります。
(本当は当日もシャワーOKなのですが、出血するとご自宅での処置が面倒ですので、当日は防水テープを創部につけて、入浴して頂いております。)
他院で手術を受けられ、術後処置目的にて来院される患者さんもおられますが、そのほとんど方が、創部を濡らさないように言われております。
よって、数日間お風呂入っていない患者さんもおられます。
シャワーで創部を流すことにより、感染する事は御座いません。
1週間シャワー浴しなかった足より、毎日シャワー浴した足の方が、当然ですが綺麗です。
創部も同じです。
患者さんはご遠方だったために、術後1週間で通院は終了とし、創部の処置の仕方を指導し、ご自分でして頂く事と致しました。
(指導と言いましても、湿潤な環境にするだけですが・・・)