患者さんは、1歳の可愛い可愛い男の子です。
沸かしたてのコーヒーを高い台の上に置いておいたのですが、それに手がかかり、顔からかぶって熱傷されました。
地域の基幹病院を救急受診。
アズノール軟膏、ガーゼ処置だったそうです。
翌日、同病院を受診するも
「当院では治療出来ないから、大きな病院を紹介する。」
と言われ、大阪の○○病院を紹介されました。
○○病院でも、アズノール、ガーゼ処置だったそうです。
その上、毎日石鹸で創部を洗うように指導されたそうです。
主治医からこれからの経過等のあまり詳しい説明が無かったこと、処置の度に泣き叫ぶわが子を見てられなくなり、色々と調べられ、当院を受診して頂きました。
・湿潤療法の説明(消毒しません、ガーゼ当てません)
・治療法
顔面の創部にはハイドロコロイド、貼りきれない所にはワセリンをべったり塗る。
胸部の創部にはプラスモイストを貼る。
・毎日、シャワー、お風呂はOK。しかし、石鹸は使用しない事。
・良く似た症例の写真を用いて、今後の予想される経過を説明。
以上の説明をさせて頂きました。
かなり、ご安心されたご様子でした。
「熱傷部を石鹸で洗うように指導された。」と言って来院される患者さんが結構おられます。石鹸は界面活性剤ですので、傷を深くします。
また、とにかく痛いです。
痛みを伴っても熱傷が早く治るのであればする意味は有るのでしょうが、痛い上に傷が深くなるので、熱傷部は石鹸で洗浄しない方が良いと思います。
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