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顎を強打し縫合した10代男性|年末年始に対応した傷跡を最小限にする治療法|湿潤療法+早期抜糸+テープ固定

初診時

大阪市淀川区・新大阪にある【こおりたひろ整形形成外科クリニック】院長の郡田です。

今回は、顎を強打して裂傷を負い、縫合手術を行った10代男性の症例をご紹介します。
年末年始を挟む特殊なケースではありましたが、傷跡を最小限に抑えるための対応を行いました。


◆受傷の経緯と初診時の判断

患者さんは10代の男性です。
階段で転倒し、顎を強く打って裂傷を受傷されました。

創部の状況から判断し、テープ固定のみでは傷が寄らないと判断したため、局所麻酔下にて縫合処置を行いました。


◆年末年始をまたぐための特別対応

本来であれば、縫合後1週間前後で抜糸するのが理想的です。
しかし今回は受診が年末だったため、冬休み明けまで10日以上抜糸ができない状況でした。

このような場合、長期間糸を残すと「糸痕(瘢痕)」が残るリスクが高まります。

そこで当院では、
縫合から2日後に早期抜糸を行い、
その後はテープ固定による創部保護へ切り替えました。


◆術後の管理と経過

当院では、「なつい式湿潤療法」に則り、

  • 術後すぐからシャワー・入浴OK(創部を濡らして問題ありません)

  • 消毒は一切行っておりません

  • 感染の兆候がなかったため、抗生物質も処方しておりません

創部はきれいに治癒し、感染や腫れなどのトラブルもありませんでした。


◆まとめ|年末年始など「抜糸タイミング」が難しい場合の対応も可能です

今回のように、年末年始や長期休暇中に縫合が必要な場合でも、早期抜糸とテープ固定を組み合わせることで、傷跡を最小限に抑えることが可能です。

また当院では、
・消毒を行わない
・抗生物質に頼らない
・湿潤療法で自然治癒を促す

という方針で、傷を早く・きれいに治す治療を行っております。

顔や顎など、見た目が気になる部位の裂傷や縫合後の傷跡に不安を感じる方は、ぜひ当院へご相談ください。

初診時

初診時

縫合後

縫合後

縫合後2日・抜糸

縫合後2日・抜糸

 その後は、テープ固定をして頂きました。

加療後10日

加療後10日

🌿 なつい式湿潤療法に関するよくあるご質問【FAQ】

Q1. なつい式湿潤療法とは何ですか?

A. 湿潤療法とは、傷を乾かさずに「湿った環境を保つことで自然治癒力を最大限に助ける治療法」です。
消毒液やガーゼを使用せず、創傷を適度な湿度で保護することで痛みが少なく、傷跡もきれいに治るのが特徴です。
当院では「なつい式湿潤療法」に基づいた方法で治療を行っています。


Q2. なぜ消毒をしないのですか?

A. 消毒液は細菌だけでなく、皮膚の治癒に必要な細胞まで殺してしまうため、治りを遅くしたり、かえって傷跡を残しやすくなります。
湿潤療法では、消毒はせず、皮膚が本来持っている再生能力を最大限助けて治します。


Q3. なつい式湿潤療法ではどんな処置をするのですか?

A. ハイドロコロイドやポリウレタンフィルムなどの医療用の透明シールやパッドを使用し、傷を覆って湿潤環境を保ちます。
傷の種類に応じてワセリンを併用することもあります。
自宅では入浴・シャワーも基本的に可能です。


Q4. 痛みはありますか?

A. なつい式湿潤療法はガーゼ交換による「剥がすときの痛み」がありません。
また、傷の治癒も早いため、痛みが軽減されるケースが多いです。
痛み止めが不要なことも多く、お子様や高齢者にもやさしい治療法です。


Q5. 傷跡はきれいになりますか?

A. 傷の深さや場所によって個人差はありますが、なつい式湿潤療法は乾燥させて治す方法に比べて、傷跡が目立ちにくくなります
特に顔など目立つ部位には適しています。


Q6. 毎日通院する必要はありますか?

A. 基本的には毎日通院する必要はありません。ご自宅での処置方法(とっても簡単です)をご説明しますので、セルフケアで管理が可能です。
ただし、傷の状態によっては数日に1度の通院が必要になることもあります。


Q7. 感染の心配はありませんか?

A. 適切に湿潤環境が保たれていれば、むしろ感染リスクは低くなります。
ただし、異常な痛みや腫れ・熱感・発赤などが出た場合はすぐに受診してください。


Q8. 子どもにも適応できますか?

A. はい、なつい式湿潤療法は小さなお子様にも非常に適しています。
傷の痛みが少なく、ガーゼを無理に剥がす必要もないため、治療のストレスが少なくなります。
当院では数多くのお子様の傷の治療実績があります。


Q9. なつい式湿潤療法が受けられる病院は限られているのですか?

A. はい、なつい式湿潤療法を積極的に導入している医療機関はまだ多くはありません。
当院では、院長が豊富な症例経験に基づき、すべての傷に対して湿潤療法を基本とした治療を行っています。

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