患者さんは、生後7か月の可愛い可愛い女の子です。
あつあつのお味噌汁をこぼしてしまい、熱傷されました。
当日、当日〇〇病院救急外来を受診。ガーゼ処置を受けられました。
翌日、近医であるA皮膚科受診。再度、ガーゼ処置を受けられ、絶対に熱傷部を濡らさないように言われたそうです。
「湿潤療法」について少し知識が有ったご両親は、処置、先生の説明に納得がいかなかったために、受傷2日後に別のB皮膚科を受診。
前医と全く同じガーゼ処置で、お風呂では濡らさないように言われたそうです。
やはり納得のいかなかったご両親は、熱傷3日後に再度別のC皮膚科を受診。
このC皮膚科は「湿潤療法」をしていると謳っている医療機関だったそうです。
そこで「湿潤療法」を希望されましたが、ガーゼ処置だったそうです。
そして、毎日熱傷部を石鹸で洗うように指導されたそうです。
しかし、石鹸で洗うとお子様が大泣きされたために、洗うのをやめられたそうです。
(そりゃあ、石鹸で熱傷部を洗うと、もの凄く痛いので、泣いて当然です。僕でも泣くと思います。)
そのことをC皮膚科の医師に伝えると、
「なんで洗っていないんだ!」
と強い口調で怒られたそうです。
3件皮膚科を受診され、結局何が正しいのか分からなくなったご両親は、正しい「湿潤療法」をして貰えそうな医療機関を探され、ご遠方より当院を受診されました。
「湿潤療法」での治療は、ほとんど痛みは御座いません。
痛いことをされたという事は、何か間違っているという事だと思います。
「湿潤療法」ではまず、ガーゼは使用いたしません。創部が乾燥するからです。
そして、創部を洗うことは重要なのですが、石鹸を使用してはいけません。
創部に界面活性剤をしようすると、創部が深くなります。そして、何より激痛を伴います。
・ガーゼを使用する。
・創部を石鹸で洗うように指導する。
以上の行為を行う医師は、「湿潤療法」をしていない医師です。
正しい「湿潤療法」をしている医療機関を受診されることをお勧め致します。
ハイドロコロイドで治療致しました。
一度も、消毒はしておりません。
毎日、シャワー、入浴 OK です。
(もちろん創部には石鹸をしようせず、お湯で流すのみです。)