粉瘤(アテローム)や傷やけど治療はこおりたひろ形成整形外科クリニックへ|粉瘤|アテローム|なつい式湿潤療法|大阪|

植皮が必要と言われている患者さん達へ

 前からよくあるお電話でのお問い合わせですが、
最近特に多くなってきておりますので、書かせて頂きます。
それは
「熱傷した部分が治らないから植皮が必要と主治医から言われています。
そちらに行けば、植皮せずに治してもらえますか?」
というお問い合わせです。
もちろん、診察してみなければ確定的な事を軽々に申し上げる事は出来ません。
しかし、2歳以下のお子さんの手のひらの熱傷以外であれば、まず植皮せずに治す事が出来ます。
当院開業し17年ほど経ちますが、同じ訴えで受診された多くの患者さん
(おそらく50人以上)は皆さん、植皮せずに「夏井式湿潤療法」で治癒しております。
熱湯がかかった程度の熱傷で植皮が必要になる場合というのは、
これまでの医師の治療法が間違っていたからです。
(2歳以下のお子さんの手のひらの熱傷に関しては、植皮が必要な場合も御座います。)
ゲーベンクリームを塗ったり、消毒したり、ガーゼ当てたり、石鹸で洗ったり・・・
そういう事をさせられた結果、「傷が深くなり植皮が必要です。」となるのです。
結局医師が間違った治療をした結果、傷が深くなっているのです。
挙句の果てに「植皮が必要です。」となるのです。
私に言わせれば、とんでもない話です。
「植皮」とは、体の健康な皮膚をはぎ取って、熱傷部に貼り付ける手術です。
つまり、皮膚をはぎ取られた部位には、当然ですがそれなりの傷跡が残ります。
小さなお子さんが植皮された後は、かわいそうでかわいそうで、
本当に胸が締め付けられます。
一旦、植皮されてしまうと、もう元には戻れません。
皮膚を剥がされた所にひどい傷が残り、また、植皮された部位も色調の違うメッシュ状の容貌になります。
大人でも本当にかわいそうですが、小さいお子さんが植皮された後に受診されたとき、
後悔の念で泣いていらっしゃるご両親に対し
「植皮された後では、もう何もさせて頂ける事が御座いません。」
と説明させて頂く時は、本当に辛いです。
こちらも涙が出てきます。
植皮を勧める医師の常套句は
「早く植皮をしないと、感染して死ぬかもしれません。」
です。
そんな事を親御さんは言われたら、冷静な判断は出来なくなります。
それも、大病院(大学病院、市立病院、国立病院 等)の先生から言われたら
当然そうなのかなあと思われると思います。当然です。
ましてや、私のような一町医者のペーペーに今までの説明と真反対の事を説明されても
すぐに納得できるはずが御座いません。当然です。
(患者さん、患者さんのご家族の多くの方々が、最初に私の説明をお聞きになった際、
ほんまかいな???というお顔をされておられます。)
しかし、植皮を急ぐ必要は全く御座いません。
1年後でも出来ます。
なぜ植皮が必要な状態になったのか。
それは、
医師に間違った治療をされたからです。
少なくとも、当院を受診された患者さんの全員が間違った治療を受けておられました。
ほとんどの熱傷は「夏井式湿潤療法」で植皮する事なく、治療する事が出来ます。
「夏井式湿潤療法」とは、ほぼ痛みは無く、毎日入浴出来て、通院回数も少なく、
治療費が安い治療法です。
今までの治療法とは、全く真逆の治療法で御座います。
植皮が必要だと言われれた患者さん達、そのご家族の方々は一度
「夏井式湿潤療法」を正しく行っている医療機関を受診してみて下さい。
当院である必要は御座いません。
ただし、「夏井式湿潤療法」をしているとH.P.に書いておきながら、消毒したり
ガーゼを当てたり、濡らさないようにと言う医療機関が残念ながら御座います。
そういう医療機関は正しい「夏井式湿潤療法」を行っておりませんので、
すぐに他の医療機関を受診して下さい。
一度、植皮を受けてしまうと、大げさではなく人生が変わります。
植皮をせずに治りますと、いい意味で人生が変わります。


植皮術を本日施行する予定の先生方。
(先生方で当院のH.P.を読んで頂いている方はほとんどおられないとは思いますが。)
今一度、「夏井式湿潤療法」をご参照下さい。
心よりお願い致します。
小さなお子さんで植皮術を受けられ、創部がケロイドになり、
その自分の子供を見ながら泣いておられる親御さんは沢山おられます。
当院の外来で泣いておられた親御さんは、沢山いらっしゃいます。
最初から夏井式湿潤療法をしていれば、手術する事なく治ったのに・・・
と悔しい思いをした事が何回も御座います。
「植皮術」は素晴らしい手術です。
かなり高度な技術が要求されます。
そして、その高度な技術で救われた命は、もちろん沢山御座います。
植皮術を受けて、満足し喜んでおられる患者さんも沢山おられます。
それは紛れもない事実です。
しかし、その高度な技術は必要不可欠な患者さんに対してのみ、使って下さい。
しつこい様ですが、「植皮術」をせずに「夏井式湿潤療法」で治るのであれば、
絶対にその方が良いと思われませんか?
体にメスを入れずに、痛い思いをする事なく治るのであれば、その方が良いと思われませんか?
特に、小さなお子さんに「植皮術」をお考えの先生方、若輩者の私からの大変失礼なお願いです。
今一度「夏井式湿潤療法」をご参照下さい。
心より何卒宜しくお願い申し上げます。

 

関連記事

  1. 初診時

    熱傷 頚部~肩(なつい式湿潤療法)

  2. 初診時

    熱傷 下腿(湿潤療法)

  3. 初診時

    熱傷 大腿、下腿(なつい式湿潤療法)(3年後)

  4. 初診時

    熱傷 腕(湿潤療法)

  5. 初診時2

    挫創 顔(なつい式湿潤療法)

  6. 初診時(糸挿入後)-2

    犬による手の咬傷です。(ナイロン糸ドレナージ法)