患者さんは、1歳の可愛い可愛い女の子です。
炊飯器の蒸気に手が触れてしまい、熱傷されました。
近医の○○皮膚科を受診したところ、あまり詳しい説明が無く、消毒、ガーゼ処置だったために納得がいかず、色々と調べられ、熱傷3日後に当院を受診されました。
2歳以下のお子さんの手掌側の熱傷は、高率で拘縮が起こります。
指を握る力の方が、指を伸ばす力より強いからです。
今回の症例では、拘縮が起こる事が無く、非常に良かったです。
このお子さんの場合は、前医で水疱膜を剥がされていなかったことがラッキーでした。
通常でしたら、水疱膜は感染源になりますので、切除致します。
しかし、水疱膜を切除されなかった事により、消毒薬が直接創部に触れる事が無く、消毒による障害が少なくて済みました。
また、比較的早くに湿潤療法をする事が出来たのも、拘縮を防げた要因だと思います。
水疱膜は切除致しました。
ハイドロコロイドで治療致しました。
もちろん、一度も消毒はしておりません。
毎日、シャワー、入浴 OK です。
感染状態にはなりませんでしたので、抗生物質は処方しておりません。