こんにちは。
大阪市淀川区・新大阪にある
【こおりたひろ整形形成外科クリニック】院長の郡田です。
今回は、調理中の天ぷら油によって指を熱傷された40代の調理師の方が、
正しい「なつい式湿潤療法」によって痛みなく治癒された症例をご紹介します。
◆患者さんについて
患者さんは、料理をお仕事にされている40代の調理師の方です。
天ぷら油が跳ねて、手指に熱傷を負ってしまいました。
◆初期治療と転院の経緯
ご本人は、まず近隣の「湿潤療法をしている」
とHPに記載があった〇〇形成外科を受診されました。
しかし、実際に指導された処置は以下の通りでした。
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傷口を石鹸で洗うように指導された
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水疱膜は「残す」と説明された
これに対し、患者さんは強い疑問と不安を感じられ、
本当に正しい湿潤療法とは何か?をネットで検索し、
当院を見つけ、他県からご来院くださいました。
◆当院での処置と説明
当院では、まず「なつい式湿潤療法」の正しい知識と手技
をしっかりとご説明させていただきました。
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🔴 石鹸での洗浄はNGです
→ 正常組織を傷つけ、痛みも悪化します。 -
🔴 水疱膜は感染源になります
→ 速やかに除去する必要があります。
患者さんも納得され、
「ここに来て本当に良かった」とおっしゃってくださいました。
◆治療内容と経過
当院では、ハイドロコロイドを使用し、以下のような処置を行いました。
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消毒なし
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抗生物質の処方なし
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毎日シャワー・入浴OK
感染の兆候もなく、痛みもほとんど感じることなく、
非常にきれいに治癒しました。

初診時

初診時(水疱膜切除後)

加療後6日
💬よくあるご質問(FAQ)
Q1. なぜ石鹸で洗ってはいけないのですか?
→ 石鹸は傷口の細胞を破壊し、治癒を遅らせ、激しい痛みを引き起こします。
Q2. 水疱膜は残すべきでは?
→ いいえ。水疱膜の中は感染源になりやすく、取り除いたほうが安全です。
Q3. 湿潤療法はどんなやけどにも使えますか?
→ どんなやけどにも対応出来ます。
🏥院長からのメッセージ
「湿潤療法」と書いてあっても、内容が誤っていれば逆効果です。
今回の患者さんのように、正しい知識と方法で行えば、
痛みも少なく、消毒も抗生物質も不要で、見た目も綺麗に治すことができます。
遠方からでも、納得できる治療を求めて当院を選んでいただけたことを、
心より嬉しく思います。