【1歳児の怪我】前腕の擦り傷を「なつい式湿潤療法」で治療
4年後も傷跡ゼロを保つ理由【大阪・新大阪】
大阪市淀川区・新大阪にある
こおりたひろ整形形成外科クリニック院長の郡田です。
お子様の怪我で
「跡が残らないか不安…」
と思われる親御さんはとても多いです。
今回は、1歳5か月の女児の前腕の深い擦り傷(擦過傷)が、
当院が専門的に行っている 「なつい式湿潤療法」で治療し、
4年後にはどこを怪我したか全く分からないほどきれいに治癒した症例をご紹介します。
■ 受傷の状況
1歳5か月の可愛い女の子。
保育園で転倒し、前腕をアスファルトに強く擦ってしまい、
保育園の先生の勧めで当院を受診されました。

初診時
初診時は皮膚が大きく擦れて赤くただれ、
お母さんも
「跡が残るのでは…」
と心配されていました。
■ 当院での治療方針
当院では、形成外科医として
できるだけ痛みを減らし、跡を残さない治癒を重視しており、
このような擦り傷には「なつい式湿潤療法」が最適です。
▶ なつい式湿潤療法とは
-
傷を乾かさず、湿潤環境を保つ
-
痛みが少なく、治りが早い
-
子どもの怪我との相性が非常に良い
▶ ハイドロコロイドの貼り方を丁寧に説明
お母様が自宅で安心して処置できるよう、
交換方法や注意点を、実際に見ていただきながら説明しました。
▶ 消毒は一切なし
感染兆候がなかったため、1回も消毒していません。
▶ 抗生物質も不要
予防目的の抗生剤は原則使用しません。
今回も抗生物質は処方していません。
▶ 入浴・シャワーは毎日OK
毎日洗った方が感染予防になるため、毎日シャワーを推奨しました。
お母さんは「本当にこれだけでいいの?」と最初は半信半疑でしたが、
日に日にきれいになっていく傷を見て安心されたようです。

1歳4か月女児の前腕挫創の初診時。転倒により皮膚が擦れ、軽度の出血を認めます。なつい式湿潤療法で治療を開始しました。

加療1日目の状態。出血は完全に止まり、痛みもほとんどなく処置を継続できました。なつい式湿潤療法により順調に治癒が進んでいます。

加療7日目の状態。感染は見られず、湿潤療法のみでほぼ治癒しました。消毒も抗生物質も使わず、痛みを最小限に抑えながらきれいに治りました。
■ そして4年後…嬉しい再会
それから4年。
女の子は別件で当院を受診されました。
診察室に入ってきた瞬間、
すっかりお姉さんになった姿に驚きました。
「4年前の怪我、覚えてる?」と聞くと
「んー、なんとなく」と可愛い表情。
(少し無理に聞いてしまってすみません…)
お母さんに
「どこを怪我したか分かりますか?」
と伺うと、
「えっ?どこでしたっけ?全然分からないです!」
と驚かれていました。
形成外科医として、
“怪我した事を忘れた”を届けられたことが何より嬉しい瞬間です。
📸 4年後の写真(傷跡ゼロ)

初診時

4年後の状態。前腕の挫創は完全に治癒し、傷跡はどこにも確認できません。なつい式湿潤療法の長期的な効果を示しています。
4年前に赤く擦れていた傷は、
どこを怪我したのか全く分からないほど治癒していました。
長期経過でもここまできれいに治るのは、湿潤療法の大きな利点です。
■ 子どもの擦り傷は「消毒しないほうが、早く・きれいに治る」
今回のように、子どもの擦り傷は湿潤環境を保つと
-
痛みが少ない
-
治りが早い
-
傷跡が残りにくい
というメリットがあります。
逆に以下の処置は、
治りを遅らせ、痛みが強く、跡が残りやすくなります。
-
ガーゼ
-
消毒
-
乾燥させる処置
✅ まとめ:子どもの擦り傷は“跡を残さず治す”ことが可能です
-
患者:1歳5か月女児(前腕擦過傷)
-
治療:なつい式湿潤療法
-
結果:痛み少なく治癒し、4年後も傷跡ゼロ
お子様の怪我でお困りの際は、
形成外科専門医が診察する当院にお気軽にご相談ください。
☎ 【06-6151-0055】
当院は予約不要で受診いただけます。
🌿 なつい式湿潤療法に関するよくあるご質問【FAQ】
Q1. なつい式湿潤療法とは何ですか?
A. 湿潤療法とは、傷を乾かさずに
「湿った環境を保つことで自然治癒力を最大限に助ける治療法」です。
消毒液やガーゼを使用せず、創傷を適度な湿度で保護することで痛みが少なく、
傷跡もきれいに治るのが特徴です。
当院では「なつい式湿潤療法」に基づいた方法で治療を行っています。
Q2. なぜ消毒をしないのですか?
A. 消毒液は細菌だけでなく、皮膚の治癒に必要な細胞まで殺してしまうため、
治りを遅くしたり、かえって傷跡を残しやすくなります。
なつい式湿潤療法では、
消毒はせず、皮膚が本来持っている再生能力を最大限助けて治します。
Q3. なつい式湿潤療法ではどんな処置をするのですか?
A. ハイドロコロイドやポリウレタンフィルムなどの
医療用の透明シールやパッドを使用し、傷を覆って湿潤環境を保ちます。
傷の種類に応じてワセリンを併用することもあります。
自宅では入浴・シャワーも基本的に可能です。
Q4. 痛みはありますか?
A. なつい式湿潤療法はガーゼ交換による「剥がすときの痛み」がありません。
また、傷の治癒も早いため、痛みが軽減されるケースが多いです。
痛み止めが不要なことも多く、お子様や高齢者にもやさしい治療法です。
Q5. 傷跡はきれいになりますか?
A. 傷の深さや場所によって個人差はありますが、
なつい式湿潤療法は乾燥させて治す方法に比べて、
傷跡が目立ちにくくなります。
特に顔など目立つ部位には適しています。
Q6. 毎日通院する必要はありますか?
A. 基本的には毎日通院する必要はありません。
ご自宅での処置方法(とっても簡単です)をご説明しますので、
セルフケアで管理が可能です。
ただし、傷の状態によっては数日に1度の通院が必要になることもあります。
Q7. 感染の心配はありませんか?
A. 適切に湿潤環境が保たれていれば、むしろ感染リスクは低くなります。
ただし、異常な痛みや腫れ・熱感・発赤などが出た場合は
すぐに受診してください。
Q8. 子どもにも適応できますか?
A. はい、なつい式湿潤療法は小さなお子様にも非常に適しています。
傷の痛みが少なく、ガーゼを無理に剥がす必要もないため、
治療のストレスが少なくなります。
当院では数多くのお子様の傷の治療実績があります。
Q9. なつい式湿潤療法が受けられる病院は限られているのですか?
A. はい、なつい式湿潤療法を積極的に導入している医療機関
はまだ多くはありません。
当院では、院長が豊富な症例経験に基づき、
すべての傷に対して湿潤療法を基本とした治療を行っています。
▶ なつい式湿潤療法ブログ一覧を見る
当院の治療理念:なつい式湿潤療法
「なつい式湿潤療法」は、日本の形成外科医であり、
湿潤療法の第一人者として高く評価されている
夏井睦先生 によって確立された治療法です。
この治療法は、消毒やガーゼを使用せず、創部を湿潤環境に保つことで、
痛みを最小限に抑え、治癒を促進します。
当院では、夏井先生の効果的な治療理念に基づいた創傷管理を実践しています。
▶ 夏井睦先生公式サイト「新しい創傷治療」
※当院のブログは、すべて院長が自ら執筆しております。
SEO対策業者の皆様から数多くご連絡を頂きますが、
今後も自院の実際の症例に基づき、
院長が責任をもって情報発信を続けてまいります。
どうぞご理解いただきますようお願い申し上げます。
🖊️ 執筆者情報
執筆者:郡田 大宇 医師
(こおりたひろ整形形成外科クリニック 院長)
専門分野:整形外科・形成外科・熱傷・粉瘤手術
経験・実績:粉瘤手術を中心に累計6,000件(年間約500件)以上の手術実績。
粉瘤、ケガ、やけどなど、くりぬき法・なつい式湿潤療法による症例を
ブログに1,000例以上掲載しています。
すべての症例は院長自身が診察・手術・経過観察を行っています。
▶ 院長プロフィールを見る








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