患者さんは、20代 女性 です。
お茶を入れようとされた方が転倒し、お茶が上腕から前腕にかかり熱傷されました。
基幹病院である○○病院救急外来を受診。
消毒、ゲーベンクリーム、ガーゼ 処置を受けられました。
(ゲーベンクリームは組織を破壊いたしますので、使用してはいけない薬です。)
そして、植皮が必要になると説明されたそうです。
そこで、色々と調べられ、ご遠方より当院をご受診されました。
湿潤療法の説明をさせて頂きました。
もちろん、植皮せずに治る事を説明させて頂きました。
「1か月後に、南の島への旅行計画がありますが行けますか?」とご質問。
「もちろん行けます。」と、お答えいたしました。
かなりホットされておられました。
一切消毒はしておりません。
感染状態では無いので、抗生物質は処方しておりません。
もちろん、毎日シャワー、入浴 OK です。
水疱膜は感染源になりますので、切除致します。
いろんな医療機関で、無用な「植皮術」が行われていると思います。
「植皮」をせずにほとんどの熱傷は治すことが出来ます。
しかし、いったん「植皮」をしてしまうと、皮下組織が破壊されますので、その創部を綺麗に治すことは出来ません。
お近くで「植皮」を勧められている方がおられましたら、是非「湿潤療法」をしている医療機関を受診するように、お勧めして下さい。