患者さんは、1歳の可愛い可愛い男の子です。
炊飯器の蒸気を右手で触ってしまい、熱傷されました。
(子供の手のひらの熱傷で、一番多いパターンです。)
近医皮膚科を受診されましたが、あまあり説明も無く従来通りのガーゼ処置だったために「これはおかしい!」と思われ、色々と調べられご遠方より当院ご受診されました。
熱傷後2日目に当院初診されました。
1歳半以下の手掌熱傷は、かなりの確率で植皮が必要になります。
いくら湿潤療法で最初から加療しておりましても、残念ながら植皮が必要になる場合が御座います。
但し、湿潤療法で治療した後の植皮であれば、非常に小さい範囲の植皮で済むことが多いです。
1歳半以下の手掌熱傷は植皮が必要になる確率が高い理由は、1歳半以下のお子さんの手のひらは、屈筋腱の力が非常に優位だからです。
子供の手のひらは、お猿さんも同様、お母さんをつかむために握る力の方が指を伸ばす力より非常に強くなっております。
手の力を抜くと、自然とグーになりますよね。
子供は特にこの力が強いんです。
よって、グーの状態で皮膚が出来てしまいますと、拘縮が起こります。
拘縮してしまった皮膚は、この場合、植皮以外皮膚を伸ばすことが出来ません。
皮膚が伸びませんと、成長するはずの骨が成長しずらくなり、左右の手の骨の長さが変わってくる場合が御座います。
よって、致し方なく、植皮が必要になる場合が御座います。
この症例では、極力、指が拘縮しないような工夫をして、ハイドロコロイドで治療致しました。
幸いにも、拘縮することなく治癒致しました。
湿潤療法に切り替えるまでにあと2日遅かったら、拘縮していたのかもしれません。
ご両親が前医の説明に対し「これはおかしい!」と気付いて下さったおかげです。
本当に良かったです。

初診時

加療後3日

加療後14日







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