患者さんは、可愛い可愛い1歳の男のです。
お湯が首から胸、足にかかり、熱傷されました。
お住まいの地域の基幹病院である○○総合病院を受診。
その先生からは、「赤くなってるだけだからガーゼ当てときます。創部は濡らさないように。」と言われたそうです。
翌日同病院を再受診。ガーゼを剥がす際に出血。
泣き叫ぶ息子さん。(可哀想・・・)
見ていられなくなり、そこで、その地域で2番目に大きな○○市民病院を受診。
そこでも、従来通りの治療。
もう1件他院受診。そこでも、従来通りの治療。
3件共、医師からの説明に納得出来ず、色々と調べられ、受傷5日後にご遠方からわざわざ当院を受診して頂きました。
湿潤療法の説明、同じような患者さんの写真を用いて今後どうなっていくかの説明をし、安心して頂きました。
1週間ほどでほとんど治りました。
湿潤療法で加療致しますと、患者さん、そのご家族の方から
「本当に治るのが早いですね。ビックリしました。」と言って頂く事が御座います。
(低温熱傷の場合は数カ月かかります。)
しかし、これが本来の治癒経過なんです。
誰しもが元々持っている治そうとする本来の能力を、湿潤な環境にしてサポートしてあげれば、早く綺麗に治るんです。
今までの治療法は(私も4年前までは従来通りの治療法をしておりました。湿潤療法を学んだのが4年前だからです。それまでの患者さんには申し訳ない気持ちで一杯です。)、わざわざ治らないように治らないように医師がしていたから、治るまで時間が掛っていたのです。
湿潤療法がスタンダードな治療法になれば、この患者さんの様に、わざわざご遠方から当院まで来院して頂く必要が無くなるのですが。
少しでも「湿潤療法」が広まる様に、精進致します。