患者さんは、1歳の可愛い可愛い男の子です。
フライパンをひっくり返して熱傷されました。
地元の救急病院を受診。ワセリンを塗り、ガーゼをあてられたそうです。
翌日、家の近くの○○クリニックを受診。
従来通りの処置(消毒、ガーゼ)だったために、これはおかしいと思われたご両親が色々と調べられ「湿潤療法」をしているとHPに書いてある○○クリニックを翌日受診されました。
医師からはほとんど説明が無く、いきなり右眼全体を覆うようにプラスモイストを貼られたそうです。
今後の経過の質問をしても「普通です。」とそっけない対応できちんとした答えをしてもらえなかったそうです。
そこで、帰宅後再度「湿潤療法」をしているクリニックを探され、当院をかなりのご遠方より受診されました。
まず幼児に対し、右眼全体を覆う貼り方は絶対にしてはいけません。
3歳以下のお子さんの目を3日間眼帯等で覆いますと、高率で弱視になります。
プラスモイストを熱傷に対し使用する事は良いのですが、幼児に対し目を覆う事は絶対にしてはいけません。
ハイドロコロイドを貼れる部位には極力貼り、目の周囲にはワセリンをべったり塗って加療致しました。
2週間ほどで治る事を説明致しますと、ご両親はほっとされておられました。
もちろん、一度も消毒はしておりません。
もちろん、毎日シャワー 入浴 OK です。
感染状態にはなりませんでしたので、抗生物質は処方しておりません。
(顔)
(3歳以下のお子さんの目全体を覆う事は絶対にしてはいけません。)
(前腕)