患者さんは、50代です。
数年前より、背部に粉瘤(アテローム)が有ったそうです。
痛くなってきたので、地元の〇〇皮膚科を受診されました。
小さかったために、とりあえず様子を見ましょうと言われたそうです。
数週間後より、だんだんと痛みが強くなってきたために、地元の基幹病院である〇〇中央病院皮膚科を紹介受診されました。そこの医師から
「炎症が強いので今は手術することが出来ません。
とりあえず、抗生物質を内服してもらい、様子を見ましょう。」
と言われたそうです。
しかし、抗生物質を内服しても全く痛みが引かないどころか、余計に痛くなってきたために、炎症が強くても手術をして貰える医療機関をネットで探されて、手術目的にて当院を受診されました。
炎症していても、粉瘤には抗生物質は効果が御座いませんので、抗生物質の内服は中止させて頂きました。
受診当日、あまりにも痛みが強かったために(幸い?外来も空いていた)、手術をさせて頂きました。
手術は、くりぬき法で行いました。
術後創部は、湿潤療法で治療致しますので、一度も消毒はしておりません。
術後、感染状態にはなりませんでしたので、抗生物質は処方しておりません。
術後、毎日、シャワー 入浴 OK です。
本日のブログが本年最後のブログとなりました。
本年も、お付き合い頂きまして、有難う御座いました。
この細々と継続している地味ブログですが、今年嬉しいことが御座いました。
お味噌汁をこぼして、熱傷された1歳の女の子がおられました。
すぐに地域の基幹病院救急外来を受診され、入院となりました。
そして、そこの医師から、深い熱傷だからと植皮の必要性を説明されたそうです。手術日まで決まっていたそうです。
しかし納得のいかないお母さんは、必死になって植皮せずに治せる医療機関を探され、このブログにたどり着いたそうです。
強く主治医に退院を希望され、病院を退院し、その日のうちに当院を受診されました。もちろん植皮をせずに湿潤療法で熱傷は治りました。可愛い可愛い1歳の女の子でした。
そのお母さんから
「先生のブログだけが心の支えでした。植皮が必要と言われていましたが、先生のブログを毎日何度も何度も見て、手術しなくても絶対に治る!と心に言い聞かせていました。」
と言って頂きました。
こんな地味なブログでもお役に立つことが出来るんだなぁと思い、本当に嬉しかったです。
来年も、少しでも患者さんのお役に立つ事が出来ればと思っております。
来年も宜しくお願い致します。
よいお年をお迎えください。
郡田大宇 拝