患者さんは、1歳の可愛い可愛い男の子です。
熱湯をかぶってしまい、熱傷されました。
○○大学医学部付属病院救急外来を受診。消毒、ガーゼ処置をうけられ、そのまま同病院形成外科へ入院。
毎日、洗浄、ガーゼ処置をうけられるも、なかなか良くならない為に、ゲーベンクリームを塗布。
それでも、良くならない為に、植皮が必要と説明を受けられました。
ご両親は、必死に植皮をせずに治せる治療法がないか調べられ、「湿潤療法」をお知りになられました。
そこで、主治医に「湿潤療法」を希望されましたが、
「湿潤療法では治らない。植皮しないと治らない。」と言われたそうです。
そこで地域の基幹病院であれば「湿潤療法」をしているだろうと思われ、○○病院をセカンドオピニオンで受診されました。
そこで「湿潤療法」の話をすると
「今、湿潤療法なんてしている医療機関はどこにも無い。」と無下に言われたんだそうです。
先生からの所見は、○○医学部付属病院形成外科の先生を同じだったそうです。
納得のいかないご両親は、再度必死に探されて、当院に辿り着き、主治医に転院を懇願され、退院されたその日に当院を受診されました。
以下、私からの説明です。
① 植皮は絶対に必要ないです。
② 湿潤療法で治ります。
③ なかなか治らないのは、ゲーベンクリームを塗っているからです。
④ 約3週間ほどで治るでしょう。
⑤ 暫くの間は多少の跡は残るかもしれませんが、数年すればほとんど分からなくなると思います。
私の説明を聞かれたご両親は、ホッとされておられました。
ご両親の執念のおかげで、植皮をせずに済みました。
本当に良かったです。
(顔)
(頚部から上腕)
(熱傷部にゲーベンクリームがべったり塗られておりました。かなり痛そうでした。)
季節がら、湯たんぽでの低温熱傷の患者さんが増えてきております。
くれぐれもご注意くださいますよう、お願い致します。