患者さんは、生後6か月の可愛い可愛い男の子です。
炊飯器の蒸気を触ってしまし、熱傷されました。
かかりつけの小児科を受診されましたが、従来通りの治療(消毒、ガーゼ)だったために、色々と調べられ、「湿潤療法」目的にて当院を御受診されました。
水疱膜は感染源になりますので、切除致しました。
その後は、ハイドロコロイドで被覆致しました。
ご自宅では、毎日シャワーで直接創部を洗い流して頂き、その後、ハイドロコロイドを貼って頂きました。
入浴も可能です。
感染状態にはなりませんでしたので、抗生物質は処方しておりません。
もちろん、一度も消毒はしておりません。
1歳半まで手掌側の熱傷は、高率で拘縮が起こるために、湿潤療法で治療致しましても、拘縮改善目的にて植皮手術が必要になる場合が多いです。
しかし、湿潤療法で加療した後の拘縮と、従来通りの治療後の拘縮では、拘縮範囲が圧倒的に湿潤療法後の方が小さい為に、湿潤療法で加療した後の方が、拘縮改善手術の範囲は小さくなります。
今回は、拘縮しなかったので、非常に良かったです。
拘縮することなく、治癒しています。
他部位の怪我で8か月後に受診されましたので、その際に手の写真を撮らせて頂きました。