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下腿の熱傷です。(湿潤療法)

初診時(水疱膜を切除)

 患者さんは、30代 女性 です。
沸騰したお湯が入った鍋をひっくり返してしまい、熱傷されました。
近医である○○外科を受診。
消毒、ゲーベン、ガーゼ処置だったそうです。
そして、感染予防の為に毎日抗生剤の点滴と消毒に通院する様、指導されました。
暫くの間、毎日通院するも、痛みが日々増強し、立ち上がることすら痛すぎて出来なくなってきたために、色々と調べられ、湿潤療法目的にて片道数時間かけて、当院ご受診されました。
 抗生物質の点滴、内服は、感染予防にはなりません。
抗生物質とは、感染してから点滴、内服するものであって、感染予防目的で点滴、内服する薬剤では御座いません。
癌になるのが嫌だからと、毎日抗がん剤を内服することは致しません。
癌になってから、抗がん剤は投与されます。
同じ理屈です。
そして、抗生物質は、悪い菌のみを殺すわけでは御座いません。
人体にとって有益な細菌をも殺します。
一例を挙げますと、お腹の中を守ってくれている大腸菌が殺されますので、下痢をし易くなります。
よって、感染状態では無いにも関わらず、抗生物質を点滴、内服してはいけません。
この患者さんの創部は感染状態では御座いませんでしたので、前医で処方されていた抗生物質の内服は中止して頂きました。
水疱膜は感染源になりますので、切除致しました。
プラスモイストで治療致しました。
もちろん、毎日、シャワー、入浴 OK です。
もちろん、一度も消毒はしておりません。

初診時

初診時

初診時(水疱膜を切除)

初診時(水疱膜を切除)

湿潤療法 加療後3日

加療後3日

湿潤療法 加療後7日

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湿潤療法 加療後14日

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