粉瘤(頭部)をくりぬき法で摘出|
髪をほとんど剃らずに治療した30代の症例
今回は、頭部にできた粉瘤(アテローム)をくりぬき法で摘出し、
髪の毛をほとんど剃らずに手術を行った30代の患者さんの症例をご紹介します。
👤 患者さんについて
患者さんは30代の方です。
約5年前から頭部に粉瘤があることは自覚していたそうですが、
最近になって臭いが気になるようになり、
日常生活に支障を感じるようになったとのことでした。
「なるべく髪を剃らずに手術してもらえる医療機関を探したい」と、
インターネットで情報を調べ、当院を受診されました。
🩺 手術について
当院では、頭部の粉瘤に対しても髪の毛をほとんど剃らずに
くりぬき法で対応可能です。
今回も、必要最小限の範囲のみを刈毛し、
5mmのパンチ器具を用いて安全に摘出しました。
手術は局所麻酔で行い、短時間で終了。
患者さんへの負担も少なく済みました。
💧 術後の処置と経過
術後の創部は、なつい式湿潤療法で処置しました。
この方法では、消毒やガーゼ交換を行わずに、
創部を適度な湿潤状態で保つことで自然治癒力を助けます。
・術後も感染はなく、抗生物質は処方しておりません
・手術当日からシャワー・入浴ともに可能で、
生活への支障もほとんどありませんでした
✅ まとめ
・頭部の粉瘤でも、髪の毛をほとんど剃らずに安全に手術可能
・術後は、なつい式湿潤療法で消毒・ガーゼ・抗生物質すべて不要
・シャワー・入浴も毎日OKで、通常の生活を維持しながら治療ができます
頭にできたしこりや臭いが気になる方、
髪を切らずに手術を希望される方は、ぜひご相談ください。
【こおりたひろ整形形成外科クリニックについて】
当院(大阪市淀川区・新大阪駅すぐ)では、
粉瘤(アテローム)のくりぬき法による日帰り手術をはじめ、
なつい式湿潤療法による傷跡を最小限に抑える治療を行っております。
痛みや腫れが強い炎症性粉瘤、他院で手術を断られた症例にも対応可能です。
術後は消毒不要・ガーゼ不要・シャワーOKで、
日常生活への影響を最小限に抑えられます。
粉瘤(アテローム)の治療や、なつい式湿潤療法をご検討中の方は、
ぜひ一度ご相談ください。

術前

術中(粉瘤内容物を排出)

術中(粉瘤被膜を摘出)

術直後

摘出された粉瘤(アテローム)

術後1日

術後4日

術後8日

術後15日
🔵 粉瘤(アテローム)に関するよくあるご質問(FAQ)
Q1. 粉瘤とは何ですか?
A.
粉瘤(ふんりゅう、アテローム)とは、皮膚の下にできる袋状の良性腫瘍です。
中には皮脂や角質が溜まっており、自然に消えることはほとんどありません。
放置すると炎症を起こし、腫れ・痛み・膿が出ることがあります。
Q2. 粉瘤は自然に治りますか?
A.
自然に治ることは基本的にありません。
小さくなることがあっても、内部の袋(被膜)が残るため、
再発することが多いです。
再発予防には手術による摘出が必要です。
Q3. 炎症があるときは手術できないのですか?
A.
他院で「炎症があると手術できない」と言われることがありますが、
当院では炎症があっても「くりぬき法」による手術が可能です。
むしろ早期の手術により、痛みや腫れが早く改善します。
Q4. 抗生物質では治らないのですか?
A.
炎症が強い粉瘤には抗生物質は無効です。
なぜなら、炎症は袋の内部で起きており、その袋には血流がないため、
薬の効果が届かないからです。
よって、袋ごと手術で取り除くことが根本的な治療になります。
Q5. 手術はどんな方法ですか?
A.
当院では「くりぬき法」という方法を用いて、できるだけ小さい傷で
袋(被膜)まで完全に取り除きます。
傷跡も非常に小さく、術後の痛みも最小限です。
Q6. 術後の処置はどのように行いますか?
A.
なつい式湿潤療法という方法で、傷を乾かさずに治す処置を行っています。
・消毒しません
・ガーゼ交換不要
・シャワー・入浴も翌日からOK
・抗生物質も基本的に処方しません
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Q7. 術後に再発することはありますか?
A.
袋を完全に摘出できれば再発はほとんど御座いません。
当院では術中に被膜をしっかり取り除くことを重視しています。
Q8. 手術後の痛みや腫れはどの程度ありますか?
A.
炎症が強かった症例でも、術後の痛みは少ないケースがほとんどです。
多くの患者様が「想像していたより痛くない」と話されます。
Q9. 粉瘤が小さいうちに手術した方が良いですか?
A.
はい、小さいうちに手術することで、傷跡も小さく、
手術時間や回復も短く済みます。
炎症が起きてからでは、痛みも強く治療が複雑になります。
Q10. 粉瘤の手術は健康保険が使えますか?
A.
はい、粉瘤の手術は保険診療の対象です。
手術の規模や部位により、負担額が異なる場合があります。