粉瘤(頚部)をくりぬき法で摘出|保険適応で安全・丁寧に治療した40代の症例
こんにちは。
大阪市淀川区・新大阪にある【こおりたひろ整形形成外科クリニック】
院長の郡田です。
今回は、首にできた粉瘤(アテローム)をくりぬき法で摘出した
40代の患者さんの症例をご紹介いたします。
👤 患者さんについて
患者さんは40代の方です。
頚部(くび)に粉瘤ができたため、手術を希望されて当院を受診されました。
🔧 手術内容について
当院では、再発リスクが低く、傷跡が目立ちにくい「くりぬき法(パンチ法)」による摘出術を行っています。
この症例でも、粉瘤の被膜(袋)までしっかりと摘出できました。
💧 術後の管理について
創部は、なつい式湿潤療法により管理しています。
以下のような特徴があります:
・消毒は一切行っておりません
・抗生物質も処方しておりません(感染なく経過)
・手術翌日からシャワー・入浴も可能です
痛みが少なく、治りも早い、身体にやさしい治療です。
💬 最近の動向について
最近では「くりぬき法は自費診療でしか対応していない」という
医療機関も増えてきたようです。
しかし、当院では保険診療で対応可能ですのでご安心ください。
📝 まとめ
首など目立つ部位にできた粉瘤も、適切な手術となつい式湿潤療法を組み合わせることで、傷跡を最小限に抑えながら治療できます。
くりぬき法を保険適応で受けられる施設をお探しの方は、ぜひご相談ください。

術前

術中(粉瘤内容物を排出)

術中(粉瘤被膜を摘出)

術直後

摘出された粉瘤

術後1日

術後4日

術後24日
🔵 粉瘤(アテローム)に関するよくあるご質問(FAQ)
Q1. 粉瘤とは何ですか?
A.
粉瘤(ふんりゅう、アテローム)とは、皮膚の下にできる袋状の良性腫瘍です。
中には皮脂や角質が溜まっており、自然に消えることはほとんどありません。
放置すると炎症を起こし、腫れ・痛み・膿が出ることがあります。
Q2. 粉瘤は自然に治りますか?
A.
自然に治ることは基本的にありません。
小さくなることがあっても、内部の袋(被膜)が残るため、
再発することが多いです。
再発予防には手術による摘出が必要です。
Q3. 炎症があるときは手術できないのですか?
A.
他院で「炎症があると手術できない」と言われることがありますが、
当院では炎症があっても「くりぬき法」による手術が可能です。
むしろ早期の手術により、痛みや腫れが早く改善します。
Q4. 抗生物質では治らないのですか?
A.
炎症が強い粉瘤には抗生物質は無効です。
なぜなら、炎症は袋の内部で起きており、その袋には血流がないため、
薬の効果が届かないからです。
よって、袋ごと手術で取り除くことが根本的な治療になります。
Q5. 手術はどんな方法ですか?
A.
当院では「くりぬき法」という方法を用いて、できるだけ小さい傷で
袋(被膜)まで完全に取り除きます。
傷跡も非常に小さく、術後の痛みも最小限です。
Q6. 術後の処置はどのように行いますか?
A.
なつい式湿潤療法という方法で、傷を乾かさずに治す処置を行っています。
・消毒しません
・ガーゼ交換不要
・シャワー・入浴も翌日からOK
・抗生物質も基本的に処方しません
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Q7. 術後に再発することはありますか?
A.
袋を完全に摘出できれば再発はほとんど御座いません。
当院では術中に被膜をしっかり取り除くことを重視しています。
Q8. 手術後の痛みや腫れはどの程度ありますか?
A.
炎症が強かった症例でも、術後の痛みは少ないケースがほとんどです。
多くの患者様が「想像していたより痛くない」と話されます。
Q9. 粉瘤が小さいうちに手術した方が良いですか?
A.
はい、小さいうちに手術することで、傷跡も小さく、
手術時間や回復も短く済みます。
炎症が起きてからでは、痛みも強く治療が複雑になります。
Q10. 粉瘤の手術は健康保険が使えますか?
A.
はい、粉瘤の手術は保険診療の対象です。
手術の規模や部位により、負担額が異なる場合があります。