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挫創(けが)で手関節を負傷した30代の方|痛みの少ない「湿潤療法」による治療とは?

初診時

こんにちは。新大阪・淀川区にある
こおりたひろ整形形成外科クリニック】院長の郡田です。

「病院での処置がとにかく痛かった…」
「毎日ガーゼ交換がつらい…」
そんな経験をされたことはありませんか?

今回は、自転車で転倒し手首をけがされた30代の患者さんが、
他院での処置の痛みに耐えきれず、痛みの少ない
なつい式湿潤療法」を求めて当院を受診された症例
をご紹介いたします。


◆ 患者さんについて

患者さんは30代の方です。
自転車で転倒し、手関節(手首)に擦過傷を負われました。


◆ 初期の治療と当院受診までの経緯

受傷直後、すぐに地元の救急病院を受診されました。
そこで行われたのは、消毒とガーゼによる従来の処置でした。

翌日、さらに近隣の〇〇外科クリニックを受診されましたが、
そこでもやはり消毒・ガーゼによる処置が続きました。

患者さんはこう語られました:
処置のたびにとても痛くて、つらかったです…。

そこで、ご自身でインターネットで調べ、
なつい式湿潤療法」を知り、当院を受診されました。


◆ 当院での対応と治療内容

まず初めに、患者さんに対して次の点を丁寧にご説明しました

▶ なぜ「消毒・ガーゼ」は痛いのか?

  • 消毒薬(例:イソジンなど)は正常な皮膚の細胞まで壊してしまう

  • ガーゼが乾燥し、傷口と癒着して剥がす時に痛みが強い

  • 乾燥により傷が深くなり、治癒が遅れる

▶ なぜ「なつい式湿潤療法」は痛くないのか?

  • 傷を乾かさず、湿潤環境を保つことで痛みがほとんど出ない

  • 消毒は一切せず、皮膚の再生能力を活かす

  • 創傷被覆材(今回はハイドロコロイド)が傷に貼りつかず、
    交換時の痛みもほぼゼロ

患者さんは「そういうことだったんですね。納得しました。
と安心されたご様子でした。

その後、当院では次のように治療を行いました

  • ハイドロコロイド被覆材を使用し、適切な湿潤環境を維持

  • 一度も消毒は行っておりません

  • 傷の感染はなく、抗生物質の処方も不要

  • 毎日のシャワー・入浴も問題ありませんでした


◆ まとめ

今回のように、他院での「消毒・ガーゼ」による治療で痛みや不安を感じた方が、
「もっと痛みが少なく、跡が残らない方法で治したい」とお考えになり、
当院を受診されるケースは少なくありません。

なつい式湿潤療法は、痛みを抑えながら、
自然の力で美しく治す新しい創傷治療法
です。

消毒やガーゼ交換の痛みに悩んでおられる方は、ぜひ一度ご相談ください。

初診時

初診時

加療後3日

加療後3日

加療後10日

加療後10日

加療後17日

加療後17日

加療後2か月半

加療後2か月半

🌿 なつい式湿潤療法に関するよくあるご質問【FAQ】

Q1. なつい式湿潤療法とは何ですか?

A. 湿潤療法とは、傷を乾かさずに
「湿った環境を保つことで自然治癒力を最大限に助ける治療法」です。

消毒液やガーゼを使用せず、創傷を適度な湿度で保護することで痛みが少なく、
傷跡もきれいに治るのが特徴です。

当院では「なつい式湿潤療法」に基づいた方法で治療を行っています。


Q2. なぜ消毒をしないのですか?

A. 消毒液は細菌だけでなく、皮膚の治癒に必要な細胞まで殺してしまうため、
治りを遅くしたり、かえって傷跡を残しやすくなります。

なつい式湿潤療法では、
消毒はせず、皮膚が本来持っている再生能力を最大限助けて治します。


Q3. なつい式湿潤療法ではどんな処置をするのですか?

A. ハイドロコロイドやポリウレタンフィルムなどの
医療用の透明シールやパッドを使用し、傷を覆って湿潤環境を保ちます。

傷の種類に応じてワセリンを併用することもあります。
自宅では入浴・シャワーも基本的に可能です。


Q4. 痛みはありますか?

A. なつい式湿潤療法はガーゼ交換による「剥がすときの痛み」がありません。
また、傷の治癒も早いため、痛みが軽減されるケースが多いです。
痛み止めが不要なことも多く、お子様や高齢者にもやさしい治療法です。


Q5. 傷跡はきれいになりますか?

A. 傷の深さや場所によって個人差はありますが、
なつい式湿潤療法は乾燥させて治す方法に比べて、
傷跡が目立ちにくくなります

特に顔など目立つ部位には適しています。


Q6. 毎日通院する必要はありますか?

A. 基本的には毎日通院する必要はありません。
ご自宅での処置方法(とっても簡単です)をご説明しますので、
セルフケアで管理が可能です。

ただし、傷の状態によっては数日に1度の通院が必要になることもあります。


Q7. 感染の心配はありませんか?

A. 適切に湿潤環境が保たれていれば、むしろ感染リスクは低くなります。
ただし、異常な痛みや腫れ・熱感・発赤などが出た場合は
すぐに受診してください。


Q8. 子どもにも適応できますか?

A. はい、なつい式湿潤療法は小さなお子様にも非常に適しています。
傷の痛みが少なく、ガーゼを無理に剥がす必要もないため、
治療のストレスが少なくなります。

当院では数多くのお子様の傷の治療実績があります。


Q9. なつい式湿潤療法が受けられる病院は限られているのですか?

A. はい、なつい式湿潤療法を積極的に導入している医療機関
はまだ多くはありません。

当院では、院長が豊富な症例経験に基づき、
すべての傷に対して湿潤療法を基本とした治療を行っています。
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