患者さんは、1歳の可愛い可愛い女の子です。
お食事をされていた飲食店で、ポットのお湯が右下腿にかかり熱傷されました。
当日、大阪の基幹病院である○○病院救急外来を受診されました。
すぐさま「植皮が必要になるでしょう。」と説明を受けられ、ガーゼ処置だったそうです。
その事に納得がいかず、翌日かかりつけの小児科を受診されました。
しかし、そこでは治療が出来ないと言われ、最初に受診された病院とは別の、大阪の基幹病院である○○病院を紹介受診されました。
そこでも、消毒、ガーゼ処置だったそうです。
そして医師からは、
「植皮が必要になる。皮膚がどう再生するかによっては、歩行障害が出るかもしれない。絶対安静で外では遊ばせないように。公園遊びなんてもってのほかです。」
と説明されたそうです。
そこで、色々と調べられ、ご遠方より受傷3日後に当院ご受診されました。
以下、私からの説明です。
① 湿潤療法の説明(おそらく2週間ほどで治る事。)
② 植皮はせずに絶対に治る事。
③ 毎日、シャワー 入浴 OK
④ お外遊びOK もちろん公園遊びもOK
です。
感染状態にはなりませんでしたので、抗生物質は処方しておりません。
ガーゼを剥がしますと、ガーゼが皮膚にくっついていたので、出血してしまいました。
(これがガーゼを使用してはいけない理由です。ガーゼを剥がすたびに、皮膚が剥がされます。よって、創部が深くなっていきます。)
ヘモスタパッドで被覆致しました。
ヘモスタパッドはかなり強力な止血効果が御座います。
その後は、創傷被覆材にて加療致しました。
湿潤療法に切り替えてからは痛みが軽減したようで、元気に走り回っていたそうです。
もちろん、植皮もせずに綺麗に治り、大変喜んで頂きました。
「先生に出会えて本当に良かったです。」とお母様から言って頂きました。
本当に嬉しかったです。有難う御座いました。
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初診時(正面)
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初診時(内側)
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加療後2日(正面)
この段階で、ほとんど治っております。
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加療後3か月(正面)
(加療後3か月(外側)の写真を撮る事を失念してしまいました。)
植皮を受けていたらと思いますと、ゾッと致します。
1歳半以下の手のひらの熱傷以外のほとんどの熱傷は、植皮することなく治ります。