こんにちは。新大阪・淀川区にある
【こおりたひろ整形形成外科クリニック】院長の郡田です。
「顔にけがをしてしまったけれど、傷跡が残らないか心配」
「なるべく痛みが少ない治療を受けたい」
そういったお悩みをお持ちの方に、当院の症例をご紹介いたします。
今回は、お風呂場で転倒し、顔を打撲された10代の患者さんに対して、
なつい式湿潤療法を用いた治療を行い、
消毒も抗生物質も使わずに綺麗に治癒した実例です。
◆ 患者さんについて
患者さんは10代の方です。
ご自宅のお風呂場で足を滑らせ、顔を強く打ってしまい、
皮膚に挫創を負われました。
◆ 当院を受診された経緯
「傷跡をできるだけ残したくない」との思いから、インターネットで調べ、
傷跡が綺麗に治るクリニックとして当院を見つけて下さいました。
「なつい式湿潤療法」による治療をご希望され、ご遠方よりご来院下さいました。
◆ 当院での治療内容
当院では、以下のように治療を行いました:
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ハイドロコロイド被覆材を使用し、なつい式湿潤療法を実施
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一切の消毒は行っておりません(消毒はかえって皮膚再生を妨げます)
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感染兆候はなく、抗生物質の処方は不要
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毎日シャワー・入浴も可能で、日常生活の支障もありませんでした
傷は数日で乾かずに自然治癒し、
最終的に傷跡はほとんど目立たない状態になりました。
◆ なつい式湿潤療法とは?
「なつい式湿潤療法」とは、傷を乾かさずに湿った環境を保ち、
皮膚の自己修復力を最大限に活かす治療法です。
なつい式湿潤療法では、さらに以下のような特徴があります:
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消毒しない(痛みが少ない・再生を妨げない)
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ハイドロコロイドやプラスモイストなどを使用
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感染がなければ抗生物質は不要
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水道水で洗い流すだけでよく、石鹸も不要
この方法により、治療時の痛みを最小限に抑えながら、
傷跡も残りにくい理想的な治療が可能です。
◆ まとめ
今回のように、顔のけが(挫創)でも、適切な湿潤療法を行えば、
消毒も抗生物質も使わずに美しく治癒させることができます。
「この傷、跡が残るのでは…」とご心配な方は、
ぜひ一度当院までご相談ください。
症例に応じて、痛みの少ない・傷跡が目立たない治療をご提案いたします。

初診時

加療後6日
🌿 なつい式湿潤療法に関するよくあるご質問【FAQ】
Q1. なつい式湿潤療法とは何ですか?
A. 湿潤療法とは、傷を乾かさずに
「湿った環境を保つことで自然治癒力を最大限に助ける治療法」です。
消毒液やガーゼを使用せず、創傷を適度な湿度で保護することで痛みが少なく、
傷跡もきれいに治るのが特徴です。
当院では「なつい式湿潤療法」に基づいた方法で治療を行っています。
Q2. なぜ消毒をしないのですか?
A. 消毒液は細菌だけでなく、皮膚の治癒に必要な細胞まで殺してしまうため、
治りを遅くしたり、かえって傷跡を残しやすくなります。
なつい式湿潤療法では、
消毒はせず、皮膚が本来持っている再生能力を最大限助けて治します。
Q3. なつい式湿潤療法ではどんな処置をするのですか?
A. ハイドロコロイドやポリウレタンフィルムなどの
医療用の透明シールやパッドを使用し、傷を覆って湿潤環境を保ちます。
傷の種類に応じてワセリンを併用することもあります。
自宅では入浴・シャワーも基本的に可能です。
Q4. 痛みはありますか?
A. なつい式湿潤療法はガーゼ交換による「剥がすときの痛み」がありません。
また、傷の治癒も早いため、痛みが軽減されるケースが多いです。
痛み止めが不要なことも多く、お子様や高齢者にもやさしい治療法です。
Q5. 傷跡はきれいになりますか?
A. 傷の深さや場所によって個人差はありますが、
なつい式湿潤療法は乾燥させて治す方法に比べて、
傷跡が目立ちにくくなります。
特に顔など目立つ部位には適しています。
Q6. 毎日通院する必要はありますか?
A. 基本的には毎日通院する必要はありません。
ご自宅での処置方法(とっても簡単です)をご説明しますので、
セルフケアで管理が可能です。
ただし、傷の状態によっては数日に1度の通院が必要になることもあります。
Q7. 感染の心配はありませんか?
A. 適切に湿潤環境が保たれていれば、むしろ感染リスクは低くなります。
ただし、異常な痛みや腫れ・熱感・発赤などが出た場合は
すぐに受診してください。
Q8. 子どもにも適応できますか?
A. はい、なつい式湿潤療法は小さなお子様にも非常に適しています。
傷の痛みが少なく、ガーゼを無理に剥がす必要もないため、
治療のストレスが少なくなります。
当院では数多くのお子様の傷の治療実績があります。
Q9. なつい式湿潤療法が受けられる病院は限られているのですか?
A. はい、なつい式湿潤療法を積極的に導入している医療機関
はまだ多くはありません。
当院では、院長が豊富な症例経験に基づき、
すべての傷に対して湿潤療法を基本とした治療を行っています。
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