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【右頬の粉瘤(アテローム)】くりぬき法で袋ごと摘出|なつい式湿潤療法で術後も良好な一例

術中(粉瘤被膜を摘出)2

大阪市淀川区・新大阪にある【こおりたひろ整形形成外科クリニック】院長の郡田です。

今回は、右頬にできた粉瘤(アテローム)を「くりぬき法」で摘出し、
術後はなつい式湿潤療法
で治療した70代の患者さんの症例をご紹介いたします。


🔹 受診の経緯

数年前から右頬にしこりがあり、少しずつ大きくなってきたため、
当院で過去に手術を受けられたご友人の勧めで受診されました。

粉瘤は自然に治ることはなく、
放置すると徐々に大きくなる・炎症を起こす可能性があるため、

早期に手術で摘出することが望ましい病変です。


🔹 手術内容|「くりぬき法」で完全摘出

今回も、当院で多く採用している「くりぬき法」にて手術を行いました。

一部の医師の中には「くりぬき法だと袋(被膜)がしっかり取れない」
と懸念される方もいらっしゃいますが、

当院では、適切な手技で袋ごと確実に摘出することが可能です。
実際の写真でも、被膜がきれいに取り出されていることがご確認いただけるかと思います。


🔹 術後の処置|なつい式湿潤療法で自然治癒を促進

術後の創部は、なつい式湿潤療法にて処置しています。
・消毒は一切行っておりません
・抗生物質も処方しておりません(感染の兆候なし)
・術後すぐからシャワー・入浴もOKです
なつい式湿潤療法により、痛みも少なく、傷跡もきれいに治癒します。


✅ この症例のポイントまとめ

・数年来の粉瘤でも、くりぬき法で確実に摘出可能
・被膜もしっかり取れる技術があれば、くりぬき法でも再発リスクは低い
・なつい式湿潤療法により、術後の感染・痛み・傷跡を最小限に抑えられる

術前

術前

術中(粉瘤内容物を排出)

術中(粉瘤内容物を排出)

術中(粉瘤被膜を摘出)

術中(粉瘤被膜を摘出)

術直後

術直後

摘出された粉瘤

摘出された粉瘤

術後1日

術後1日

術後5日

術後5日

術後10日

術後10日

術後21日

術後21日

🔵 粉瘤(アテローム)に関するよくあるご質問(FAQ)


Q1. 粉瘤とは何ですか?

A.
粉瘤(ふんりゅう、アテローム)とは、皮膚の下にできる袋状の良性腫瘍です。
中には皮脂や角質が溜まっており、自然に消えることはほとんどありません。
放置すると炎症を起こし、腫れ・痛み・膿が出ることがあります。


Q2. 粉瘤は自然に治りますか?

A.
自然に治ることは基本的にありません。
小さくなることがあっても、内部の袋(被膜)が残るため、
再発することが多いです。

再発予防には手術による摘出が必要です。


Q3. 炎症があるときは手術できないのですか?

A.
他院で「炎症があると手術できない」と言われることがありますが、
当院では炎症があっても「くりぬき法」による手術が可能です。
むしろ早期の手術により、痛みや腫れが早く改善します。


Q4. 抗生物質では治らないのですか?

A.
炎症が強い粉瘤には抗生物質は無効です
なぜなら、炎症は袋の内部で起きており、その袋には血流がないため、
薬の効果が届かないからです。

よって、袋ごと手術で取り除くことが根本的な治療になります。


Q5. 手術はどんな方法ですか?

A.
当院では「くりぬき法」という方法を用いて、できるだけ小さい傷で
袋(被膜)まで完全に取り除きます。

傷跡も非常に小さく、術後の痛みも最小限です。


Q6. 術後の処置はどのように行いますか?

A.
なつい式湿潤療法という方法で、傷を乾かさずに治す処置を行っています。
・消毒しません
・ガーゼ交換不要
・シャワー・入浴も翌日からOK
・抗生物質も基本的に処方しません


Q7. 術後に再発することはありますか?

A.
袋を完全に摘出できれば再発はほとんど御座いません。
当院では術中に被膜をしっかり取り除くことを重視しています。


Q8. 手術後の痛みや腫れはどの程度ありますか?

A.
炎症が強かった症例でも、術後の痛みは少ないケースがほとんどです。
多くの患者様が「想像していたより痛くない」と話されます。


Q9. 粉瘤が小さいうちに手術した方が良いですか?

A.
はい、小さいうちに手術することで、傷跡も小さく、
手術時間や回復も短く済みます。

炎症が起きてからでは、痛みも強く治療が複雑になります。


Q10. 粉瘤の手術は健康保険が使えますか?

A.
はい、粉瘤の手術は保険診療の対象です。
手術の規模や部位により、負担額が異なる場合があります。

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病気療養をして以来、久しぶりに症例を掲載させて頂きました。
手術を受け退院後、暫くすると風邪をひき(コロナでは無かったのですが、生涯初めて39度の発熱でした)、
治ったころに鼓膜に穴を開けてしまい・・・(全て私が悪いのですが 情けない)。
耳の調子はまだ本調子では無いのですが、ようやくブログを書く元気が出てまいりました。
これからも、以前の頻度では載せることは出来かねますが、
ぼつぼつをアップさせて頂きたいと思っておりますので、お付き合い頂けましたら幸甚で御座います。

 

 退院後、沢山の患者さんから温かいお言葉を頂きました。
この場をお借りいたしまいて、心より御礼申し上げます。
本当に有難う御座いました。
これからも何卒宜しくお願い申しげます。

 

 お陰様で、粉瘤(アテローム)、巻き爪、イボ等の9月手術予約が埋まってきております。
手術をご希望の患者さんは、お早めにご受診し宜しければご予約をお取りくださいます様、
宜しくお願い致します。

 

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