背部粉瘤(アテローム)誤診で6年間治らなかった症例
|くりぬき法で完治した40代女性の症例
大阪市淀川区・新大阪の
【こおりたひろ整形形成外科クリニック】院長の郡田です。
▶ 粉瘤手術の実際の症例をもっと見る
今回は、6年間も「粉瘤ではない」と誤診され続けていた背部のしこりが、
当院での手術により綺麗に治癒した40代女性の症例をご紹介します。
🔍 6年間も「粉瘤ではない」と言われ続けた背中のしこり
患者さんは40代の女性です。
約6年前から背中にしこりがあり、近隣の皮膚科を定期的に受診されていました。
ところが、診察した医師からは
「これは粉瘤(アテローム)ではありません」と説明され、
治療としてはピンセットで内容物だけを摘出する処置が続けられていたそうです。
その結果、6年経ってもしこりは無くならず、症状も改善しませんでした。
💻 ネットで調べて当院を受診:「これは粉瘤です」と即診断
症状が一向に良くならないことに不信感を抱かれた患者さんは、
ご自身でネット検索を行い、当院の症例を見つけて受診されました。
診察後、私はすぐに「これは明らかに粉瘤(アテローム)です」とお伝えしました。
患者さんも「そうですよね」と強く納得されており、
6年間にわたり誤診と不適切な処置を受けていたことに、
非常にご立腹の様子でした。
🩺 くりぬき法による手術で被膜ごと完全摘出
当院では、くりぬき法にて手術を行いました。
皮膚に小さな穴を開けて内部の粉瘤を被膜ごと丁寧に摘出し、
出血も最小限に抑えられました。
💧 術後はなつい式湿潤療法で処置、抗生物質・消毒は不要
術後の創部は、なつい式湿潤療法で管理しました。
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消毒は一切行っていません
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抗生物質も処方しておりません
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術後すぐから入浴・シャワーが可能です
創部は順調に治癒し、感染症などの合併症もありませんでした。
📸 術後3年後の再診で確認された、非常に綺麗な傷跡
手術から約3年後、患者さんはまったく別の症状で当院を再度受診されました。
その際、以前手術を行った背部の部位を確認させていただいたところ、
傷跡はほとんどわからないほど綺麗に治っていました。
写真撮影にもご協力いただき、
患者さんも「本当に綺麗に治って嬉しい」と笑顔で話してくださいました。
✅ まとめ:長年改善しないしこりは、粉瘤の可能性もあります
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6年間「粉瘤ではない」と誤診されていた症例
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実際は粉瘤(アテローム)であり、くりぬき法により袋ごと摘出して根治
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術後は湿潤療法で治療し、消毒・抗生物質不要・傷もほとんど残らず
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術後3年の再診時にも非常に綺麗な状態が確認できた

6年間「粉瘤ではない」と診断され続けた背中の粉瘤(術前)

背中の粉瘤(アテローム)に対し、くりぬき法で内容物を摘出している術中の様子です。

くりぬき法で背部粉瘤(アテローム)の被膜を摘出している術中写真。術後はなつい式湿潤療法で治療。

くりぬき法で摘出後の背部粉瘤(アテローム)術直後の写真。出血はごくわずかでした。

背部粉瘤(アテローム)摘出標本。内容物も被膜も綺麗に取り出されています。

背部粉瘤(アテローム)術後1日目。痛みも腫れもほとんどありませんでした。

背部粉瘤(アテローム)術後4日目。腫れ・痛みは全くなく、感染傾向もありません。

背部粉瘤(アテローム)術後9日目。痛みや腫れ、感染傾向はなく、傷も浅くなってきています。

背部粉瘤(アテローム)術後16日目。痛みや腫れ、感染はなく、傷はほとんど治癒しています。

背部粉瘤(アテローム)術後3年目。傷跡はほぼ分からず、きれいに治っています。
【こおりたひろ整形形成外科クリニックについて】
当院(大阪市淀川区・新大阪駅すぐ)では、
粉瘤(アテローム)のくりぬき法による日帰り手術をはじめ、
なつい式湿潤療法による傷跡を最小限に抑える治療を行っております。
痛みや腫れが強い炎症性粉瘤、
他院で手術を断られた症例にも対応可能です。
術後は消毒不要・ガーゼ不要・シャワーOKで、
日常生活への影響を最小限に抑えられます。
粉瘤の治療をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。
🔵 粉瘤(アテローム)に関するよくあるご質問(FAQ)
Q1. 粉瘤とは何ですか?
A.
粉瘤(ふんりゅう、アテローム)とは、皮膚の下にできる袋状の良性腫瘍です。
中には皮脂や角質が溜まっており、自然に消えることはほとんどありません。
放置すると炎症を起こし、腫れ・痛み・膿が出ることがあります。
Q2. 粉瘤は自然に治りますか?
A.
自然に治ることは基本的にありません。
小さくなることがあっても、内部の袋(被膜)が残るため、
再発することが多いです。
再発予防には手術による摘出が必要です。
Q3. 炎症があるときは手術できないのですか?
A.
他院で「炎症があると手術できない」と言われることがありますが、
当院では炎症があっても「くりぬき法」による手術が可能です。
むしろ早期の手術により、痛みや腫れが早く改善します。
Q4. 抗生物質では治らないのですか?
A.
炎症が強い粉瘤には抗生物質は無効です。
なぜなら、炎症は袋の内部で起きており、その袋には血流がないため、
薬の効果が届かないからです。
よって、袋ごと手術で取り除くことが根本的な治療になります。
Q5. 手術はどんな方法ですか?
A.
当院では「くりぬき法」という方法を用いて、できるだけ小さい傷で
袋(被膜)まで完全に取り除きます。
傷跡も非常に小さく、術後の痛みも最小限です。
Q6. 術後の処置はどのように行いますか?
A.
なつい式湿潤療法という方法で、傷を乾かさずに治す処置を行っています。
・消毒しません
・ガーゼ交換不要
・シャワー・入浴も翌日からOK
・抗生物質も基本的に処方しません
▶ なつい式湿潤療法ブログ一覧を見る
Q7. 術後に再発することはありますか?
A.
袋を完全に摘出できれば再発はほとんど御座いません。
当院では術中に被膜をしっかり取り除くことを重視しています。
Q8. 手術後の痛みや腫れはどの程度ありますか?
A.
炎症が強かった症例でも、術後の痛みは少ないケースがほとんどです。
多くの患者様が「想像していたより痛くない」と話されます。
Q9. 粉瘤が小さいうちに手術した方が良いですか?
A.
はい、小さいうちに手術することで、傷跡も小さく、
手術時間や回復も短く済みます。
炎症が起きてからでは、痛みも強く治療が複雑になります。
Q10. 粉瘤の手術は健康保険が使えますか?
A.
はい、粉瘤の手術は保険診療の対象です。
手術の規模や部位により、負担額が異なる場合があります。
🌐 English Version
この症例の 英語版記事 もご覧いただけます。
👉 Back Epidermoid Cyst Misdiagnosed for 6 Years | Cured with Punch Excision
※当院のブログは、すべて院長が自ら執筆しております。
SEO対策業者の皆様から数多くご連絡を頂きますが、
今後も自院の実際の症例に基づき、
院長が責任をもって情報発信を続けてまいります。
どうぞご理解いただきますようお願い申し上げます。
長年「なかなか治らないしこり」にお悩みの方は、
それが実は粉瘤かもしれません。
痛みや腫れが無くても、正確な診断と早めの手術をおすすめします。
当院のブログは、すべて院長である私自身が診療の経験をもとに執筆しております。
SEO業者や口コミ依頼などの外部サービスには一切頼らず、実際の症例に基づき、
患者さんに安心していただける正しい情報をお届けすることを大切にしています。
現在、当院のブログは毎月3,000名近くの方にご覧いただいており、
多くの患者さんに参考にしていただいております。
これからも誠実な情報発信を続けてまいりますので、
ぜひ安心してご覧ください。
🖊️ 執筆者情報
執筆者:郡田 大宇 医師
(こおりたひろ整形形成外科クリニック 院長)
専門分野:整形外科・形成外科・熱傷・粉瘤手術
経験・実績:粉瘤手術を中心に累計6,000件(年間約500件)以上の手術実績。
粉瘤、ケガ、やけどなど、くりぬき法・なつい式湿潤療法による症例を
ブログに1,000例以上掲載しています。
すべての症例は院長自身が診察・手術・経過観察を行っています。
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