患者さんは、30代です。
耳の前の粉瘤が大きくなってきた為に、地元の〇〇形成外科クリニックを受診されました。
するとそこの医師から
「抗生物質を内服すると治ります。」
との説明を受けられ、抗生物質が処方されたそうです。
その後1週間、抗生物質を内服しても治るどころか、だんだんと大きく痛くなってきた為に、
炎症が有っても手術をして貰える医療機関をネットで探され、県外から当院を受診されました。
粉瘤治療に対し抗生物質を処方する医療機関が沢山有りますが、粉瘤に対し抗生物質は無効です。
粉瘤の袋の内部には、血管が無いからです。
無効どころか、身体を守ってくれている細菌が殺されますので、有害だと考えております。
また、炎症が強くても全く問題なく、手術をすることが出来ます。
しかし破裂直後は、袋がバラバラになっておりますので、手術がしにくい状態となります。
当院を粉瘤(アテローム)の治療目的にて受診される患者さんは多いと思いますが、
お一人も抗生物質を処方した事は御座いません。
効果が無いからです。
くりぬき法で手術致しました。
術後創部は、なつい式湿潤療法で治療致しますので、一度も消毒はしておりません。
術後、感染状態にはなりませんでしたので、抗生物質は処方しておりません。
術後、毎日、シャワー 入浴 OK です。